離婚の種類
離婚には以下の3種類があります。
- 協議離婚:夫婦の話し合いで合意して離婚する(日本の離婚の約9割)
- 調停離婚:家庭裁判所の調停で合意して離婚する
- 裁判離婚:裁判所が判決で離婚を認める
裁判で離婚が認められるためには、法律上の「離婚事由」が必要です。
また、「離婚したくないけど、離婚事由があるから裁判で争っても負けてしまうので協議離婚・調停離婚に応じようか」と考える人は非常に多いです。
円滑に協議離婚・調停離婚をするためにも、離婚事由の確保は重要です。
法律上の離婚事由
民法が定める離婚事由は以下の5つです。
①不貞行為
②悪意の遺棄(正当な理由なく同居・協力・扶助義務を果たさないこと)
③3年以上の生死不明
④回復の見込みのない強度の精神病
⑤その他婚姻を継続し難い重大な事由
実務上、最もよく問題になるのは①不貞行為と⑤その他婚姻を継続し難い重大な事由です。
②③④はほとんど主張しないので割愛します。
①不貞行為
不貞行為とは
不貞行為とは、配偶者以外の者と自由意思で性的関係を持つことをいいます。いわゆる浮気・不倫がこれにあたります。
不貞行為は離婚事由になるとともに、慰謝料請求の根拠にもなります。
証拠の確保が必須です
相手が不貞行為を認めない場合に備えて、離婚を切り出す前に証拠を確保しておくことが非常に重要です。
証拠として有効なものには以下があります。
- 写真・動画
- LINEやメールのスクリーンショット
- クレジットカードの明細
- ホテルの領収書
- 探偵・興信所の調査報告書(高額になりがちですのでご利用の際は慎重にしてください)
- 問い詰めた際の相手の自白を記録したもの(メモ書き、動画等)
一度証拠を確保しても、相手が後から否定することがあります。証拠は複数確保しておきましょう。
慰謝料の相場
不貞行為の慰謝料の相場は100万円〜200万円程度です。以下の要素によって金額が変わります。
- 離婚に至ったかどうか(一番重要。金額が大きく変わります)
- 不貞行為の期間・頻度
- 婚姻期間の長さ
- 幼い子どもの有無
不貞相手(愛人)への請求について
不貞行為の場合、配偶者だけでなく不貞相手にも慰謝料を請求することができます。
ただし以下の点に注意が必要です。
配偶者と不貞相手の責任は「不真正連帯債務」という関係にあります。これは、双方に請求できますが二重取りは基本的にできないことを意味します。たとえば慰謝料総額が200万円の場合、配偶者から200万円を受け取った後に不貞相手からさらに200万円を受け取ることは原則としてできません。
また不貞相手が女性の場合、支払い能力がなく回収が困難になるケースも少なくありません。請求する前に回収可能性を弁護士と検討することをおすすめします。
⑤その他婚姻を継続し難い重大な事由
性格の不一致だけでは離婚事由になりにくい
「性格が合わない」「価値観が違う」というだけでは、裁判上の離婚事由として認められないことが多いです。相手が離婚に応じない場合、協議・調停では解決できず、裁判になっても離婚が認められない可能性があります。
別居という選択肢
しかし、あきらめる必要はありません。別居を継続することで状況が変わる可能性があります。
別居期間が数年に及ぶと、「婚姻関係が実質的に破綻している」と裁判所に認められる余地が出てきます。つまり根気強く別居を続けることで、いずれは離婚できる可能性が高まります。
例えば、別居後に離婚調停を申立て、数回の調停を行って不成立となったとします。この時点で半年程度は経過しています。その後、離婚訴訟を提起して、数度の期日を重ねたとします。すると、すでに別居から1年~1年半以上が経過しているはずです。このように別居をしてから調停→訴訟を順に行うだけで、別居期間を稼ぐことになり、離婚が認められやすくなっていきます。また、「離婚訴訟をして離婚意思が強いことを主張し続けている」という事情も、婚姻関係が破綻したことを補強する材料になります。
確固たる離婚事由がない場合でも、離婚をする方法はありますので、一度ご相談ください。
ただし子連れ別居には注意が必要です
子どもがいる場合の別居、特に子どもを連れての別居は、親権・監護権の問題に直結します。子連れ別居は後の親権争いで不利になる場合も有利になる場合もあり、慎重な判断が必要です。
別居のタイミングや方法については、事前に必ず弁護士に相談してください。
DVやモラハラがある場合
DVやモラハラがある場合は、まず、速やかに別居して安全を確保することを最優先にしてください。
女性センターなど、利用できそうな施設は積極的に利用しましょう。
シェルターなどに避難できた場合は、居場所が絶対にばれないように行動してください。
また、DVやモラハラは「婚姻を継続し難い重大な事由」として離婚事由になり得ますが、裁判で認められるためには証拠が必要です。
証拠として有効なものには以下があります。
- 怪我の写真・診断書
- 暴言の録音データ
- LINEやメールのやりとり
- 警察への相談記録・DVシェルターの利用記録
DVがある場合は、まず安全な場所に避難してから弁護士に連絡してください。当事務所では緊急の場合にも対応しますので、ご遠慮なくご連絡ください。
まずはご相談ください
「離婚できるかどうかわからない」「証拠の集め方がわからない」という方も、まずはお気軽にご相談ください。
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